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歌うたいの洋服製作と犬日記

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クラシック音楽を歌いながらオリジナル洋服の製作をしています。五感に響くクリエイティブを目指してます。(ワン子と人のごちそうレシピも紹介。)

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モダンと古楽。

昨日、友人のピアニストさんのリサイタルを聴きに行った。
色々なタッチの色々なニュアンスを沢山聴かせて頂いた。

最近、クラヴィコードを製作出来たら…なんて考えているので、
構造の事などを勉強し始めたところにこのコンサート。
ピアノと音を出す仕組みが似ているけれど、楽器の鳴りに関しては比較にならないので、
興味は自然とテンペラメント、調律のことにいってしまう。

じゃあ、平均律のよいところってなんだろう。

「平均律は和音がきちんと響かないから純正のほうが綺麗だよね」

確かに純正律は綺麗に響く。
モダンと古楽の奏者さん双方でお互いの音作りに「肌に合わない」なんて言葉も聞く。
でも色々なシチュエーションで「ゆらぐ」ということに人は心地よさを感じているよね。

メリットは1つの楽器でどんな調も弾くことが出来る。
そういうメリットを利用して改良されてきた楽器というか調律法というか。

演奏においてどんなメリットがあるのか。
綺麗に響かないデメリットが逆にメリットに変わるとき、

ひとつのコードをバランスよく打鍵した後に伸びる音。
耳を澄ましていると倍音と実音がぶつかって音の波が自然に「ワン ワン ワン~。」とリズムを作る。
デザインの言葉で表せば「モアレ」のような波長のくり返し。(語源は木目、その模様のくり返し)
きちんと平均律に調律してある楽器ならこのモアレは特徴をもった幾つかの種類としてパターン化出来る。
長三度の時、短三度の時、七度、九度、根音カットでは?、付加和音の時には?、等々…。
オクターブ12音を均等に割っているので、
調が変わっても同じ特徴のコードのモアレは高さが違うだけで同じにリズムする。
なんだかコレクション魂がくすぐられるなあ。

モアレとは別に、アラベスクという唐草模様があるけれど、
複雑に絡まっている模様もどこかでパターンは繰り返す。
それは調和の世界観でもあるし、
平均律には発音と同時に生まれる音自体と、
そういうデメリットで生まれるぶつかりのリズムが時間という観念を自ら作り出すところに、
平均律を味わう楽しさもあるのではないかと思ったりする。

時にはその響き、リズムが邪魔になることもある。
実際は綺麗に音が重なっていないのだから。
平均律長三和音の唸りのリズムは約2、3秒に1回くらいなので、
1回をターンと考えると長音符でしかそのリズムは味わえない。
となると色々な音符の現れる楽曲では、この2音だけでリズムの心地よさを味わうには難しい。
注意して聞きとれば微かに2音以外に倍音は聴き取れるけれど、
演奏中に体感するには現実的でないかな。

鍵盤楽器というのは本当によく出来ていると思うけれど、
次の場合、
実音長三度と倍音長三度の唸りは一秒間に5回程度。
聴き取るには程よい脈打ちだ。
(しかし和音はこの通り一遍ではないので、
この唸りにまた別の音が加わるとまた別のモアレが作られるというわけ。)
複数の鍵盤を弾くことによって、全ての実音とその倍音が絡み合い、
本来(純正)なら凪のように真っ直ぐに響くだけの実音と倍音の同音が、
実音の減衰と共にピッチがほんの少し合っていないことで浮かび上がる倍音によるずれのリズムがほどよく維持され、
次第に全てがホールに吸い込まれていく。

なんだかそれだけでドラマしているなあと思う。

そしてモアレにはコードによる型があってもこの濃淡はピアニストが決められる。
ピアノには強弱があるからだ。
10本の指はそれぞれに独立したり、均等で打鍵出来たり自由自在に動く。
どれかの音のバランスを変えればリズムパターンも少しずつ変化する。

そういう自分なりのモアレのセンスは、
画家が各々の時代、
限られた絵具の材料から自分だけの肌の色を作るのと同じような感覚かもしれない。

ピアニストの凄いところは据え置きの楽器で短時間の調整のうちにそれをやってしまうところ。

そういう意味でも、昨日は色々な音色を楽しめた。
そして今度、そのエッセンスを少し分けてもらおう。
人前で演奏するわけではないけれど、楽器全般の響きや音色への興味。


もうひとつ、自分自身が自分自身へ生まれた興味。

アンコールはスカルラッティのホ長調のソナタ。
演奏が始まって…、
どうしてもヘ長調にしか聞こえない。

チェンバロで幾度となく聞いていている曲。
もちろん415のピッチで。

どこかで古楽系へスイッチが切り変わるらしい。
これもなんだか面白い発見だなあ。
昨日は平均律での演奏なのですが。

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昨日、友人のピアニストさんのリサイタルを聴きに行った。色々なタッチの色々なニュアンスを沢山聴かせて頂いた。最近、クラヴィコードを製作出来たら…なんて考えているので、構造の事などを勉強し始めたところにこのコンサート。ピアノと音を出す仕組みが似ているけれど...

まとめwoネタ速neo | 2012/06/08 04:10

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